#7693 ヘインズ頭部管 その後

以前 こちらで 紹介した
歌口交換した
ふる~いヘインズの頭部管ですが
その後も
こんなものかな~?
と思いつつ
少しずつ手を入れていました

2回目だったか3回目の調整で
だいぶ良い感じになって来たので
更に
妥協しないで手を入れてみました


とても良い感じになりました



気になる形の乱れを
只々修正していっただけなのですが
・・
すっきりとした形に見えるようになると
やはり音に現れることが再確認できました

この楽器は
薄管のレギュラーで
しかも内径が太いという非常に稀な存在なので
元の持ち主に返した方が良いかな・・

思っています


久々のフルート頭部管(備忘録)

このところ
ピッコロ頭部管ばかり製作していたので
フルートは久々の感覚です

使用した木材は
初めて扱うココボロです
学名:Dalbergia retusa
科名:マメ科(ツルサイカチ属)
産地:中米の太平洋岸(メキシコ、コスタリカ、コロンビア)
比重:1.10
硬さ:8

樹種事典には刺激の強い嫌な匂いと書いてありましたが
それほど嫌な匂いではありません

ピッコロとの製作工程の違いは
接続の部分ですが
久々なので手順を確認しながら進めました
今後の覚書という意味からも
記録しておこうと思います

今回は今までと少し設計を変えてみました
木部は既に作業が終了した状態です
まず
3mm幅の銀を早ロウで
5mm幅の銀を9分ロウで
8mm幅の銀は7分ロウで
それぞれロウ付けしてリングを作ります
選択した接続管が入るよう5mmのリングの径を合わせます
 それを8mmのリングにピッタリ入る様に合わせます
ロウ付けしてから
ヤスリで形を整えます
そしてフレア加工(先を広げる)します
この順番を間違えるとヤスリ掛けが難しくなります

接続管とリングをそれぞれ単体で合わせ
木部の調整をします

リングと管を組み合わせて位置決めをします
この時接続部の長さの調整も忘れずに

接続管にハンダ付け(AgSn)し磨いて完成

あとは木部と上部リング・接続部それぞれの
接着面の加工をして
接着するだけです

道具で遊ぶ

これは
ピッコロの接続管を調整するための道具なのですが
木工旋盤に使うドライブセンターを
流用した物です
反対側に刃がついているので手が痛くなります
そこで
転がっていた端材で持ち手を作ってみました

 材料の木はジリコテ
キャップは以前ハンミッヒの木管用に作って失敗した
アフリカンブラックウッドです
 とても使い易くなりました!

こちらは
反対側にドリルで穴をあけて
テーパー状に加工しようとして失敗しました
結局目的は叶わず
穴を抜くポンチのような危険な状態になっていました
ので
キャップをつけました

こうやって自分なりの道具をこしらえると
一層使いやすくなり愛着も湧いてきます

ブライヤーのピッコロ

ブライヤー Briar,Brier
別名:ブライア、ヒース(Heath)
学名:Erica arborea
科名:ツツジ科(エリカ属)広葉樹(散孔材)
産地:地中海沿岸
比重:0.74
硬さ:8(加工時の感覚)
木の根っこ部分で非常に硬く耐久性があり、木としては燃えにくい。
バラの根っこという説は間違い。


という
ちょうど良いサイズのブライヤーが入手できたので
ピッコロ頭部管を作ってみました

ブライヤーはパイプの材料として使われるのですが
私も以前手作りパイプを何本か作ったことがあります
その時のノウハウが頭部管づくりにも
役立っている気がします


これは仕上げ前の状態です

見た目も綺麗できめ細かい肌触りも魅力的ですが
果たして楽器としてはどうなのか・・・


完成した  P20-BU

ずば抜けて素晴らしい音というわけではありませんが
今までと違った特徴もあり
楽器としても使えそうな気がします
もう少し作ってみたいという気になりました

調整用薄板

ピッコロの接続で
コルク側が緩い場合の措置として
薄い板を丸めて突っ込むことを考えてみました

0.38mmの銀管の外周を削って
0.3mm程度にしたものがあったので
一旦伸ばして
平面に両面テープで貼り付け
ペーパーでゴシゴシ削ってみました

 約0.18mmまで削りました
これ以上削ると両面テープを剥がす時にしわになりそうです

丸めて筒状に成形
この様に内側に挿入します

こんなものを色々と用意しておけば
ある程度メーカーのバラつきに対応できるかもしれません
太目のアメリカのピッコロに合わせておいて
このアダプターでハンミッヒ等に対応することも・・・
ただし管の長さも違うのでそうウマくは行かなそうですが

いずれにせよ
薄板を作るのは非常に面倒です

上手く固定できれば
パイプの外側あるいは内側を旋盤で挽くという手もあるか・・・

木の事典

こんな本を入手しました。




実際に加工した時の印象や匂いに関しても参考になります。
今まで扱った木はすべて記されていますし、まだ魅力的な木もありそうです。

糸鋸

最近気付いたこと


手前に向かって切るよりも

先を見て向こう側に切った方が



まっすぐ切れるという糸鋸の使い方...

洋白材の加工

前回予告した様に
洋白丸棒を入手する事ができたので
ピッコロ用接続部品に使用することにしました

洋白の旋削は今回が初めてです
ドリルによる穴あけも
 突っ切りも
真鍮と比べてもサクサク行うことができました

なかなか良い感じです

そして
銀パイプの切り出しも完了

 こちらも note に投稿したのでリンクを貼っておきます。 https://note.com/utakuchikoubou/n/n54424a95df5e