ミニチュア歌口型の再々製作

ミニチュア頭部管を製作中
歌口製作用の型が見つかりません・・・

いくら探しても見当たらないので
仕方なく新しく作ることにしました

残っていた作りかけの歌口にマスキングテープを貼って型取り
広げて真鍮板にけがいて切り取りました

完成を目前にして
歌口穴を開けて成形中に手から弾け飛んでしまいました!
音を聞いた感じでは
銀屑を溜めているゴミ袋に入ったような・・

ほじくり返して探したものの
結局見つからず諦めました

さすがにモチベーションが下がりましたが
もう一度作り直すことに

今度は歌口に朱肉をつけて紙に写しました
 前回はこの状態で紛失しました

丸めて形になりました

ようやく完成しました!

もう無くさないようにしないと



ピッコロ頭部管ジョイント調整治具

以前作ったジョイント・エキスパンダーを
新たに作り直しました

材料は薩摩黄楊とアフリカンブラックウッドです

前回の治具は径を広げるのに
先端のネジを叩いて調整するものでした

あまり使い勝手も良くなく
ハンマーや他の工具を併用しないと使用できませんでした

スクリューを回して送り込むと広がる機構です

これだけ持っていれば
緩めのジョイント・チューブを広げて
調整することができます

そのうちきつめを絞る治具も用意するようです




プーラーの製作

今回製作した治具です


どのように使うのか・・・

胴部管接続部の内径が非常に大きな楽器に
通常の頭部管を合わせるための
アダプターを作りました

すっぽり内側に収まるように調整できたのですが
取り外すのに工具が必要になりました

上の黒いナットを緩めた状態で
このように内側に突っ込みます

ナットを締めると中に入った木部が広がり
しっかりと内側をホールドします
そこでひっぱると抜けてきます
無事に引き抜くことができました
ナットを緩めて押し込むと
筒を取り外すことができます

日中あれこれ構想しながら材料を物色し
夕方に思い立って製作を始め
夜中に完成しました

使用木材は
サティーネとアフリカンブラックウッドです



ミニチュア頭部管用治具

ミニチュア頭部管を作る際
ろくろ作業の固定方法に苦労していました
今までも色々と工夫はしてきたのですが
ネックとなるのが
芯押しの回転センターでした

通常はこの様にテーパー状の先端で押さえつけるわけですが
しっかり固定するにはかなりの圧力が掛かります
柔らかい材料だとたわんだり
場合によっては割れてしまいます

そこで
回転センター付ドリルチャックを導入することにしました

Φ4のずん切りネジを通して
真鍮ナットで挟むだけです

小さな材料を加工するにしてはに厳つい雰囲気です

偏心も少なく
今までよりも良い仕上がりになりました

ピッコロ用頭部管にも応用できそうです



箱づくり

出来上がったミニチュア頭部管を入れて送るのに
適当な大きさの箱がないので
作ることにしました

このところ
しばらく使っていなかったCAD(LibreCAD)で
箱の展開図を描いてみました
紙の厚みは殆ど考慮していないのですが
少しだけ補正しました

そしてプリントアウトのイメージ

実際にシール用紙に印刷し
それを台紙に貼って切り取って
なんとか形になりました

接着なしで組み立てるだけです

そんなに沢山使うものでもないので
その都度シールを貼って切り抜くか
これを型紙にして使い回すか・・・
思案中





ミニチュア頭部管の製作工程

全工程を記録してみました

これはボコーテという材料です
わりと大きめの端材が残っていますが
とりあえず2本分カットしてみました
※小さい方はヘッドキャップ用です

まず木部の加工から

まずΦ4のドリルで貫通穴を開けます
ギリギリの大きさで作ると穴がずれて失敗します
このくらいあると安心です
角材から円柱に加工していきます
一番太い部分の径の円柱にします

リッププレート部分の直径を出して全体を成形します


次にヘッドキャップを作ります

半分程度をΦ4の円柱になるように削ります
削った円柱部分に真鍮パイプを被せてチャッキングし
反対側を成形します
Φ5段差部分に銀リングが嵌るようにします


ピンを通すためのΦ0.75の穴を開けます

リッププレートと歌口穴の形をケガキます
彫刻刀とヤスリでリップ部分を残して削ります

歌口に穴を開けてナイフとヤスリで形を作ります

ここから金属加工です

銀のリングとエンブレムを作ります
今回はピッコロ用銀チューブから
上下リング用2種類の幅を糸鋸で切り出しました
ドリルに巻いてΦ5のリングを2種類作ります
先程切り出した1つの輪から2個分取れます
ロウ付けします
小さいので気をつけないとすぐに溶けます
余分な銀ロウを削りΦ5のドリルが入るように整形しておきます

次にエンブレムを作ります
上のゲージを使って下のt0.3銀板にケガキます
ケガキ線に沿って切り取りヤスリで成形します(下)
小さいので掴むのに苦労します
その後なましてから曲面にして完成(上)

次に下リング用のパーツを作ります

Φ5の真鍮パイプの片側を削ってΦ4.5の段差を作ります
パーツが揃いました
真鍮パイプのΦ5部分に銀のリングをはめ込みロウ付けします

銀ロウのはみ出しとリング自体を削って面を出します
※センターの真鍮棒は瞬間接着剤で固定してあります

削っている部分が本体接続部の内側に入ります
バーナーで炙って丸棒を外してできあがり
 これを頭部管の下端に差し込んで固定するのですが

Φ4.5のエンドミルで座ぐっておきます

上下のリングとキャップを接着し
全体の形を整えます

ようやく形が整いました
エンブレムとピンを接着
あとは磨いて完成です
磨いて蜜蝋ワックスで仕上げました

ご覧いただいたように結構手間が掛かります 
近々DACでの販売を予定していますが
こんなに時間を掛けていて良いのでしょうか・・・


この一週間で3本というハイペース(?)で完成しました

 こちらも note に投稿したのでリンクを貼っておきます。 https://note.com/utakuchikoubou/n/n54424a95df5e