コーカスウッド

昔からフルートやピッコロの材料として良く使われている
コーカスウッドですが
今まで材料を入手する術がありませんでした

ところが
コーカスウッド製クラベスとして
売られている物を見つけました

早速入手したのですが
今まで見たことのあるコーカスウッドとは
だいぶ見てくれが違います

この樹種事典の画像を見ると
白太の部分なのか
或いは辺材なのか
全体にかなり薄い色です

残念ながらフルートの径には足りないのですが
ピッコロは作れるので試してみる事にしました
質感はなかなか良い感じです

その後
彫刻刀で削っていると
感触がオリーブウッド(正確にはワイルドオリーブ)に
非常に似ていると感じました
樹種事典にもあるように
油分を含んだ状態も非常に近い感触です
木目が真っ直ぐで香りも異なりますが・・・
どんな音になるか楽しみです


ヘルナルス フルート

昔から名前は耳にしていましたが
あまり興味もなく
特に調べようとしたこともありませんでした
ネットで調べてみると次のような説明がありました

ヘルナルスはオガワ楽器(オガワ楽器製作所)のブランドです。
昭和32年の創業で当時はヘルナルスブランドでトランペットやトロンボーンも製造していました。
昭和42年からフルートの製造を始め徐々にフルート専門に移行してゆきオガワブランドのフルートも製作しました。
90年代までは生産していたようですが、現在は作っていない様です。


吹いてみると
外国製の粗悪な楽器に比べるとまともな感じでした
昔の日管に似た感じもします

歌口を見ると
最近の作りの良くない高級外国製品に比べて
むしろ丁寧に作られています

昔の日管もそうなのですが
とても良い形の歌口に出会うことがあります

壁の真ん中が膨れているのと
ライザーの角度を少しだけ修正しました

 
だいぶ良い感じになりました

キーメカニズムもそれ程ひどくはありません
足部管の ド を出すための
Cis D の連絡に問題があっただけで
ちゃんと吹ける状態になりました

オガワ楽器製作所について
もっと知りたくなりました




歌口づくり・・ひたすら削る その後

前の投稿から
さらに気になる部分に手を入れて
何とか納得の行く状態になりました


反対側から

完璧!と言える状態を
記録してみたいものですが
なかなか難しいことです

こだわるときりがない気もします
でも
いつかきっと・・

歌口づくり・・ひたすら削る

昨夜大体の形まで出来ていた歌口穴を
角度と寸法を合わせるべく
朝からひたすら
少しずつ削っています
なかなか寸法に届かず
ちょっと焦って大胆に削ると
必ず形が崩れてしまいます

バランスの崩れた形を目にしていると
余計に不愉快でイライラしてくるのですが
そんな気持ちをなだめつつ
慎重に作業を進めていると
いつの間にかもうお昼・・

少しでも壁の表面に不自然な面があると
とても気持ち悪いのですが
無くなると急にすっきり見えて来ます
四隅のバランスも
上下・左右と
いろいろな方向から見て整えます

午後になり
改めて気になる部分に手を入れ
ようやく基本の形が出来上がりました

 これでも良く見ると気になります・・

この形がちゃんと出来ていれば
あとはどうでも良いくらい楽ちんなのですが
以前勤めていた会社では
この工程は機械で行っていました
といっても
-リッププレートと台座をロウ付けした状態のものですが-
それをMC(マシニングセンター)にセットして
夕方始動して帰ると
翌朝には21個の綺麗な穴の形の歌口ができている
という具合です

それを管にハンダ付けしてから
穴の形に管の部分を削り
アンダーカットとオーバーカット
エッジを成形して出来上がり
という作業でした
そのおかげで
きっちりすっきりとした形は目に焼き付いています
それでも
絞りのある管の左右(上下)の違いからか
僅かに感じる違和感を修正する必要はありました

それにしても
こんなに時間掛けていて
良いのでしょうか?

良いのです!(^^)/


頭部管製作用ゲージ

丸棒の状態から頭部管の形に成形する際
今までは定規とノギスで
けがいたり測ったりしていました

以前から作ろうと思っていた治具を
ようやく作ってみました

本当は薄いプラスチック板で作ろうと思ったのですが
適当なものが無かったので

転がっていた木の板(箱を壊した残骸) で作りました

こんな感じで
測らずに合わせるだけで
位置決めと大体の形状を確認できます

いい加減に作ったので
そのうちまた作り直します

テーパーリーマ

木製フルートの頭部管製作で厄介なのが
内径のテーパー加工です

当初からヤスリを加工して作った
2枚刃のリーマーを使用していましたが
そろそろ使い続けるのに不安を感じるようになりました

市販の8枚刃のリーマーも入手してあったのですが
ギャーギャーとものすごい音を立てるだけで
余り切れずに
仕上げに併用する程度でした

思い立って
8枚刃の対向する2枚の刃を残して
残りの刃をグラインダーで落としてみました

本当は半月リーマーというのが良いそうですが
実質の2枚刃にしたところ
十分使えるようになりました


とりあえずこれで不安は解消できました

 こちらも note に投稿したのでリンクを貼っておきます。 https://note.com/utakuchikoubou/n/n54424a95df5e