歌口の再生 RW60

RW60・・
この頭部管は
家内が所持していたローズウッド製クラベス
から作ったものです

1本は第2作目の RW2 として
お客様の手に渡りました

残りの1本は
家内の楽器用に製作して
手元に置いてありました

何故か鳴りがイマイチで
あれこれと手を入れて試していましたが
あまり改善されず
穴も大きくなってしまいました

そこで
銀のライザーを埋め込んで
作り直すことにしました

手持ちのライザーだけでは高さ(深さ)が足りなかったので
0.8㎜の板をロウ付けして貼り合わせました
貼り合わせて中をくり抜きました
 余分な部分を削って
この様に成形しました
これに合わせて
木部の穴を広げていきました
管の内側から入れながら確認するので難儀しましたが
ほぼ合わせることができました

内側はこんな感じです
これではまだかなり穴が小さいので広げていきます
これでも通常よりも小さいのですが
形も整ったので敢えて小さめに仕上げることにしました
カットは・・・
できあがりました
多少隙間が目立ちますが・・・
現物合わせのやっつけ仕事ですので致し方ないところでしょう・・

予めお断りしておきますが
これは自分の楽器で試しただけで
今後製品にするつもりはございません

「ブラウン フルート」の画像検索結果
このブラウンの木管は14Kライザーだそうですが
雰囲気は似ています

No. 100 薩摩黄楊


その後
少しずつ作業を進め
ようやく形になりました


質感はワイルドオリーブに近く
さらに
ピンクアイボリーのような緻密さもあります
 磨くと艶が出て綺麗です
ただ
この画像をよく見ると
形状に気になる部分があったので
後ほど手直ししました

ヘッドキャップも
デザインを変えてみました

仕上げのオイル処理の前に
刻印を入れました 
TSUGE では字数が多いので
薩摩黄楊の ST にしました
御蔵島黄楊を使った場合
MT
となりますが
以前ムラサキタガヤで使用しているので
どうしようかな?




薩摩黄楊の木取り

だいぶ前に
原木の状態で入手した薩摩黄楊ですが
どうやって木取りしたら良いものか
考えるだけで
手をつけていませんでした

バンドーソーの導入も考えたのですが
この狭い部屋では
設置場所もありませんし
集塵をきちんとしないと
大変なことになりそうです

いよいよ100本目の頭部管を製作するにあたり
黄楊を使ってみようと考えました

とにかく
失敗を覚悟で手鋸で挽いてみることにしました
こんな小さな丸太半分でも結構いいお値段です
何度か休みながら
あともう少しで切り終わります
全くのフリーハンドですが
結構真っ直ぐに切れています
多少節もありますが何とか使えそうです

ここからフルートとピッコロの材料が1本ずつ取れれば・・
と期待しているのですが
フルート用にはギリギリのようです
ダメならもう1本の丸太を使いますが
これを手鋸で・・となると
難しそうです

とりあえず
切り終えた材料を
円柱にしてみることにしました
こんな形状から挽くのは初めてですが
如何にも ”ウッドターニングしてるぞ!”
という感じです
Φ32程度の円柱が取れました
これならフルート用に使えそうです

その後の穴あけで中心がずれてしまい
駄目かと思いましたが
ずれた穴を中心にして外径を削ったところ
何とか取り残しなく寸法が出ました
無事に " TSUGE 100 " の刻印を入れて
仕上がると良いのですが・・


前回の続き

実際に使ってみると
支点になる脚の長さが短くて使いづらかったので
急遽延長するための接手を付けました
当初
何も考えずに
手元にあったナラ材の板から
最大長が取れるように適当に切り出しただけなので
当然の結果ではあります

ちょうど円柱にしてΦ10の穴のあいた杉材があったので
パープルハートの丸棒を削って
延長用の棒として継ぎ足しました

変な格好に研げていますが
ダブルベベルにしたところ
結構綺麗に切削できるようになりました

 こちらも note に投稿したのでリンクを貼っておきます。 https://note.com/utakuchikoubou/n/n54424a95df5e