ペアーウッドの頭部管 I

今回初めて
ペアーウッドを入手してみました

    Pearwood
【別名】ペア、セイヨウナシ
【学名】Pyrus communis
【科名】バラ科(梨属)
【産地】ヨーロッパ
【比重】0.70

頭部管のサイズに木取りしました(右上は端材)
メープルやピンクアイボリーにも見られる
トラ杢が出ています

目が詰まってすべすべの木肌で
 加工もし易い印象です


今回ご希望があったので
早速頭部管の製作に入りました

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木製歌口への交換

またまたS氏の要請で
傷だらけのヤマハの頭部管を
コラボ仕様にすることになりました

しかし
一体どこから見つけて来るのか
ジャンクレベルの凸凹頭部管です





画像ではなかなか上手く伝えられないのですが
呆れるくらい管が凸凹です
本来は歌口がひどい状態のものを外して
木の歌口に替えるというのが
あるべき姿なのですが・・・

少し叩いて擦って
軽くヤスリをかけた状態です
これでもまだ伝えきれませんが・・

ヤスリをかけては凹んで当たらない部分を擦り
を繰り返し
最終的に磨きました
 なんとかこの程度まで持って来ることができました
いつの間にか
マークの刻印も消えてしまいました

ここまでの状態の修理は
怖~い先輩から
あるいは
可愛い後輩からの依頼の他は
お引き受けしないことにします(^^;


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銀ライザー付パープルハート頭部管

前回の2本の銀ライザー付頭部管は
設計段階で問題があったようですが
修正することで
問題の改善はできました

確認も含めて
一から新たに作ることにしました

今回材料に選んだのは
パープルハートです
【学名】 Peltogyne spp. (P.pubescens など)
【科名】 マメ科
【産地】 中米~南米中部(メキシコ~ブラジル)
【比重】 0.80~1.00
材色が紫色系の Peltogyne 属の木の総称で
パープルハートという樹木は無いということです


比重0.8から1.0となっていますが
実際にはもっと軽い印象です
導管が大きくザラザラした感触があるので
銀のライザーは向いている気がします


前作のチンチャンと比べると
軽やかな音の印象です

銀のライザーを付けることで
音の輪郭がはっきりして
より吹き易くなるようですが
当初考えていた”ハイブリッド”という冠を付けるほどの
インパクトは無いようにも感じます

試奏していただいて
反応を待ちたいと思います


銀ライザー木製頭部管

昨年の終わりに製作した
2本の頭部管ですが
S氏に吹いてもらったところ
どうも芳しくないようでした


年内に何とかしたいということで
違いを感じただけで
しっかり確認せずに送ってしまったせいでしょうか・・

特に低音に問題があるということで
いろいろと試してもらった上で
手直しすることになりました

何が原因なのか・・
ある程度思い当たる節はあったので
手もとにある以前作った頭部管で検証してみました
それほど気になる状態ではありませんが
今一つパッとしない印象で
元々状態の良くない頭部管を手直し
したものなので
こんなものか・・と思っていました

当たりをつけた箇所の手直しをすると
僅かに良い方向への改善がみられました

戻って来た頭部管についても
同様の手を加えてみました

このところ
歌口穴が大きくなるのを恐れて
少し小さめに仕上がっていることも
ひとつの要因のように思われます


指摘された低音の問題は
改善できたようです

木製に比べても
安定感のある銀管に近い
吹奏感になった気がします

このところ
どんな頭部管を吹いても
すぐに適応した吹き方になってしまうようで
しばらく吹くとそれなりの印象になり
比較が難しくなっているように感じます

再びS氏の元に送って
評価を仰ぎたいと思います



初製作

今年最初に製作したのは
ミニチュア頭部管です



材料はパロサント
これが11本目のミニチュア頭部管になりました



久しぶりに作ってみると
結構厄介でした

さて
今年はどんな年になるでしょうか

 こちらも note に投稿したのでリンクを貼っておきます。 https://note.com/utakuchikoubou/n/n54424a95df5e